「半ドン」の意味・由来は?
「半ドン(はんドン)」とは、午前中に仕事や学校の授業が終わり、午後が休みのこと。
午後半休ですね。
「半ドン」の語源・由来ですが、Wikipediaにいくつかの説が載っていたので引用します。
(以下①~③はWikipediaより引用)
- 1876年、公官庁で土曜日が半休となった際、「半分のドンタク(休日)」なので『半ドン』と呼ばれるようになった
- 明治時代から太平洋戦争中にかけて、正午に空砲を撃つ地域があり、半日経った時間に「ドン」と撃つことから「半ドン」と呼ばれるようになった
- 半分休みの土曜日という意味で「半土」という言葉が生まれ、それが転じて「半ドン」と言われるようになった
この中で最も信ぴょう性が高いのは①です。
というのは、①については当時の新聞に記事として載っているからです。
なお、「ドンタク」というのはオランダ語で日曜日・休日を意味する「zontag(ゾンターグ)」がなまって日本に伝わったことから生まれた言葉です。
そう、「博多どんたく」の「どんたく」ですね。
1960年代~1980年代頃までは多くの官公庁・企業・学校は「半ドン」でした。
※筆者も小学校くらいまでは半ドンだったので、土曜日のお昼に学校から帰ってきて、昼ご飯を食べてから友達と遊びに行っていた記憶があります。
「半ドン」はいつ死語になったのか
1980年代以降、週休2日制が定着するにつれて「半ドン」は死語になっていきました。
タイミングは企業と学校で異なります。
まず企業では、1965年に当時の松下電器(現在のPanasonic)が週休2日制をはじめて導入しました。
当時としては画期的な判断でしたが、他の会社が追随するまでに15年近くかかり、定着したのは1980年頃。
つまり、ほとんどの会社では1980年頃に「半ドン」はなくなりました。
学校においては、まず1992年に第2土曜日が休みになり、3年後の1995年、第4土曜日も休みになります。
そして、小中学校は2002年、高校は2003年より週5日制が導入されることになり、土曜授業が完全に廃止されました。
いわゆる「ゆとり教育」の一環として授業時間が削減されていったのです。
結果、土曜日が完全にお休みになったことから、「半ドン」は死語になっていきました。
が、現在でも根強い人気のある言葉で、SNSではたまに使っている人を見かけます。
今日は働いて、明日は有給で箱根でゴルフ、明後日は半ドン。それから連休になって5日から労働開始です。
— たきもん (@takimonchy) December 26, 2022
仕事納めの日、出来れば半ドンにしたい
— わかりみ法師(わたべる)❤🍣 (@watabeelex) December 25, 2022
また、週休2日制が普及したタイミングはバブル期と重なります。
この頃は景気が良く、金曜日の夜は翌日を気にせず遊びまくることができることから、「花金(はなきん)」という言葉も流行しました。
花金については別記事でまとめています。
![花金_死語](https://shi-go.com/wp-content/uploads/2022/12/20221208_花金-320x180.png)
また、2017年には金曜日の午後3時に仕事を終えることを奨励する「プレミアムフライデー」というキャンペーンが開始されましたが、こちらも見事に死語となってしまいました。
とはいえ金曜の午後から土曜日にかけてウキウキするのは昔も今も同じ。
これからも「半ドン」に似たような言葉が生まれるのではないでしょうか?