「ネットサーフィン」の意味・語源は?
ネットサーフィンとは、「特定の目的を持たずに、興味の赴くままにウェブサイトを次々と閲覧して回ること」を指します。
大量のウェブサイトを次から次へと渡っていく様子が、波に乗るサーフィンに似ていることに由来して名付けられた言葉です。
<用例>
「ネットサーフィン」は、アメリカで司書として働いていたジーン・アーモア・ポリー (Jean Armour Polly) という人が、1992年に雑誌への寄稿で「インターネットをサーフィンする (surfing the Internet)」という表現を用いたのが起源とされています。
ちなみに、ネット上の特定のサイトだけを次々とサーフィンする場合は、手前にサイトの種類を付けて「〇〇サーフィン」と呼ぶこともあります。
例:ブログサーフィン、wikiサーフィンなど
「ネットサーフィン」はいつ流行したのか?
「ネットサーフィン」という言葉が生まれたのは1992年ですが、その後すぐに世界中に広まり、日本でもインターネットの普及に伴って一般的な用語になりました。
1990年~2000年代にかけて流行した言葉となります。
「ネットサーフィン」はもう死語なのか?
最近は「ネットサーフィン」という言葉を使う人が減ってきたように見えます。
実際にGoogleトレンドで「ネットサーフィン」の検索ボリューム推移を調べてみると、検索ボリュームは過去20年で減っており、ここ10年では横ばいとなっています。
![ネットサーフィン_Googleトレンド](https://shi-go.com/wp-content/uploads/2022/12/ネットサーフィン_Googleトレンド.jpg)
「ネットサーフィン」が使われなくなってきた背景については以下のようなものがあるとされています。
- 検索エンジンの精度が上がった
- ネットコンテンツが充実してきた
それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 検索エンジンの精度が上がった
昔のインターネットは検索精度があまり高くなかったため、必要な情報を見付けるためには検索を繰り返したりウェブサイトを渡り歩いたりして、目的のサイトを見付ける必要がありました。
しかし、現在ではGoogleなどの検索エンジンの技術が上がったことによって、知りたい情報を簡単に得ることができるようになったのです。
そのため、ネットサーフィンする必要がなくなり、「ネットサーフィン」という言葉が使われなくなってきました。
➁ ネットコンテンツが充実してきた
インターネットが誕生した当初は、インターネット上でできることといえば「ウェブサイトの閲覧」だけでした。
筆者は2000年頃からインターネットに触れていますが、当時は日記やテキストサイトなど、文章を読んで楽しむサイトがほとんどで、現在のようなゲームやアプリなどはありませんでした。
一方、現在はYouTubeやtwitterといったSNSやゲームアプリなど、インターネット上で楽しめるコンテンツがたくさんあります。
そのため、ウェブサイトの閲覧は「特定の情報を知りたいとき」や「ネットショッピングしたいとき」など、明確な目的がある場合に限定されるようになってきました。
目的がないネットサーフィンをする機会が少なくなり、言葉も使われなくなってきたのです。
が、「ネットサーフィン」は完全に死語になったわけではありません。
昔と比べてウェブサイトの数も膨大になっていますし、ネットサーフィンを楽しむユーザーも一定数います。
「ネットサーフィンは死語か?」「いや…まだ大丈夫」と気にしながら使っている人が多そうです。
死語なんだけどネットサーフィンって言いたい
— .Sue (@Omiso) December 14, 2022
ネットサーフィンってガチの死語だけどオレは使い続ける逆張りプライドがあるから
— 賽銭箱に100円玉 (@Kowdyyyy) December 11, 2022
「ネットサーフィン」の今の言い方は?
「ネットサーフィン」の的確な言い換え表現は生まれていないんですよね。
例えば、「ググる」は明確な目的があって検索することを意味しますし、「ブラウジング」は特定のサイトを開くことを意味しておりサーフィン的な感じはありません。
このことも「ネットサーフィン」が完全に死語にならない理由の一つかと思われます。