1950年代以前の死語

ピーカン

ピーカン_死語

「ピーカン」の意味は?

「ピーカン」は雲一つない空、快晴のこと。

<用例>

今日はピーカンの青空で、気持ちがいいねぇ。

「ピーカン」の語源・由来は?

この「ピーカン」、実は語源がはっきりしていない言葉です。

いくつか説があるのですが、確証には至っていません。

1. ピーピーカンカン説

映画監督である山本嘉次郎によると、映画業界では戦前から「空がピーピーカンカンと晴れている」という表現があり、略して「ピーカン」になったという説です。

「ピーピー」は天気の良さに喜んだヒバリが鳴いている声で、「カンカン」は太陽が照りつけていることを表しています。

「ピーカン」は戦前から使われている言葉とされており、また「カンカン照り」は広辞苑にも載っている言葉です。これが最も信ぴょう性が高そうです。

2. カメラのピント説

映画撮影をするとき、よく晴れた日はカメラの「ピント」が一発で「カーン」と決まることから、映画関係者の中で晴れた日をピーカンと言うようになった、とする説です。

3. 缶入りピースたばこ説

たばこの「缶入りピース」のパッケージの色が青色で、そこから良い天気の青空を「ピーカン」と言うようになったとする説。

缶ピース缶入りピース(出典:horaizon2018

ただ、この缶入りピースが発売されたのは1949年のこと。

「ピーカン」は戦前から使われている言葉のため、この説ではなさそうです。

4. パーフェクト・コンディション説

完璧な状態という意味のパーフェクト・コンディション」が変化して「パーコン」→「ピーカン」になったとする説。

このあたりからちょっと無理やり感が出てきます…

5. 蝶々夫人説

オペラ「蝶々夫人」で歌われるアリア「ある晴れた日」を歌う登場人物が「ピンカートン」という名前で、そこから晴れた日を「ピーカン」と言うようになったとする説。

これも微妙な感じがしますね…

結論、説1が濃厚そうです。

「ピーカン」は死語になったのか?

最近ではほとんど使われることがなくなった「ピーカン」ですが、それを裏付けるデータがありました。

NEWSポストセブンが2018年にアンケート調査した結果を見ると、若者に通じない言葉No1が「ピーカン」という結果に。

ピーカン

いつから死語になったのかは判定が難しいのですが、少なくとも2000年前後にはあまり通じなくなっているようです。

一方、twitterを見ると今でも「ピーカン」を使っているユーザーが一定数おり、根強い人気がありますね。

何となく、スキー場で使っている人が多い印象。

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