「チルい」の意味は?
「チルい」は、リラックスした様子、ゆったりと落ち着いているさまを表す言葉です。
音楽や場所に対する表現として使われることが多く、例えば「チルい曲」と言ったら、穏やかで落ち着く曲、「カフェでチルする」と言ったら、カフェでまったりとくつろぐといった感じ。
対義語に近い言葉として、懐かしくしみじみとして心が揺さぶられるという意味の「エモい」があります。
※「エモい」と「チルい」は類義語という意見もあります
「チルい」の語源・由来は?
「チルい」の語源は、英語の「chill out(チルアウト)」です。
英語の「chill」には元々「冷え」や「寒さ」の意味があり、冷凍食品を指す「chilled(チルド)」はここから来ています。
「chill out」は、英語圏でよく使われるスラングで「落ち着く」「まったりする」という意味があり、怒っている人を「まあまあ」となだめたりする際にも使われます。
「Relax(リラックス)」とちょっと似ているのですが、relaxが休息・体を休めることを表すのに対して、「chill out」は自分の好きなことを楽しみながらまったりと過ごすイメージです。
この「chill」ですが、もともとはクラブハウスなどで、落ち着いた曲調を表す時に使われていた言葉なのだとか。
これが日本で「チルい」という言葉に派生していき、TwitterやInstagramなどのSNSで「エモい」などと並んで、若者の感情を表す言葉として使われ始めたようです。
「チルい」はいつ流行したのか?
Googleトレンドによれば「チルい」は2019年後半頃から徐々に使われ始め、2021年5月頃から急激に流行したようです。
![Googleトレンド「チルい」](https://shi-go.com/wp-content/uploads/2022/12/Googleトレンド_チルい.png)
2021年5月に起きたことを調べてみると、エナジードリンクと対をなす飲み物として話題になったリラクゼーションドリンク「CHILL OUT(チルアウト)」の250ml缶バージョンが発売されていました。
同名のドリンクが発売されたことで、一気に「チルい」が注目を浴びたのかもしれませんね。
そのまま注目度は上がっていき、同じ年の11月30日には、三省堂による「今年の新語2021」で大賞を受賞。
この時期が一番のピークとなったようです。
「チルい」は死語なのか?
ピークだった2021年12月初頭と比べると、現在流行はだいぶ落ち着いています。
例えがたい感情を絶妙に表してくれる「エモい」に比べ、「チルい」はわりと使いどころが限られる言葉なので、おそらく今後も爆発的に使われることはなさそう。
しかし「Chill out」という言葉自体は以前から使われ続けているものなので、消滅することはないと考えられます。
最高にチルい夕焼け pic.twitter.com/38Zcoh2Q4L
— 原 典子 (@miminaga16) January 7, 2023
チルい pic.twitter.com/vgsOnXILxB
— ツォン (@Tson_n) January 7, 2023
「チルい」はきれいな風景を見たときに使われることが多いようです。
やっぱり「エモい」との違いがわからなくなってきた…
チルい(死語) pic.twitter.com/NuxcW7Mii7
— 広町† (@gd7_) July 25, 2022