2020年代の死語

チルい

チルい_死語

「チルい」の意味は?

「チルい」は、リラックスした様子、ゆったりと落ち着いているさまを表す言葉です。

音楽や場所に対する表現として使われることが多く、例えば「チルい曲」と言ったら、穏やかで落ち着く曲、「カフェでチルする」と言ったら、カフェでまったりとくつろぐといった感じ。

対義語に近い言葉として、懐かしくしみじみとして心が揺さぶられるという意味の「エモい」があります。

※「エモい」と「チルい」は類義語という意見もあります

「チルい」の語源・由来は?

「チルい」の語源は、英語の「chill out(チルアウト)」です。

英語の「chill」には元々「冷え」や「寒さ」の意味があり、冷凍食品を指す「chilled(チルド)」はここから来ています。

「chill out」は、英語圏でよく使われるスラングで「落ち着く」「まったりする」という意味があり、怒っている人を「まあまあ」となだめたりする際にも使われます。

 

「Relax(リラックス)」とちょっと似ているのですが、relaxが休息・体を休めることを表すのに対して、「chill out」は自分の好きなことを楽しみながらまったりと過ごすイメージです。

 

この「chill」ですが、もともとはクラブハウスなどで、落ち着いた曲調を表す時に使われていた言葉なのだとか。

これが日本で「チルい」という言葉に派生していき、TwitterやInstagramなどのSNSで「エモい」などと並んで、若者の感情を表す言葉として使われ始めたようです。

「チルい」はいつ流行したのか?

Googleトレンドによれば「チルい」は2019年後半頃から徐々に使われ始め、2021年5月頃から急激に流行したようです。

Googleトレンド「チルい」Googleトレンド「チルい」

2021年5月に起きたことを調べてみると、エナジードリンクと対をなす飲み物として話題になったリラクゼーションドリンク「CHILL OUT(チルアウト)」の250ml缶バージョンが発売されていました。

同名のドリンクが発売されたことで、一気に「チルい」が注目を浴びたのかもしれませんね。

そのまま注目度は上がっていき、同じ年の11月30日には、三省堂による「今年の新語2021」で大賞を受賞

この時期が一番のピークとなったようです。

「チルい」は死語なのか?

ピークだった2021年12月初頭と比べると、現在流行はだいぶ落ち着いています。

 

例えがたい感情を絶妙に表してくれる「エモい」に比べ、「チルい」はわりと使いどころが限られる言葉なので、おそらく今後も爆発的に使われることはなさそう。

しかし「Chill out」という言葉自体は以前から使われ続けているものなので、消滅することはないと考えられます。

「チルい」はきれいな風景を見たときに使われることが多いようです。

やっぱり「エモい」との違いがわからなくなってきた…

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